コンクリートの強度と空気量の関係。穴があった方が良いわけとは?

強度

コンクリートの空気量って何のこと?

穴があっても大丈夫なの?

コンクリートの中に、空気が入っている・・・なんとなく不安になりますよね
壁の中に穴が開いているような、そんな想像をしていませんか?

本記事では、コンクリートの空気量とは何か?その役割について解説していきます。

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用語について

まずは、用語の解説から始めていきます。聞きなれない用語はよく読んでから進んでください。

用語
  • AE剤・・・混和剤とよばれる薬品の一種
  • JIS・・・日本産業規格の略称

空気量は、コンクリートにとって大事な強度と耐久性に関わる数値です。

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コンクリートの空気量とは?

コンクリートは、セメントや骨材といった材料を、コンクリートミキサーという機械で練り混ぜて作られます。

練り混ぜの際に、空気を巻き込んでいくため、コンクリートの内部には、ある程度の空気が含まれます。

コンクリート内部に閉じ込められた空気の量を、空気量と呼んでいます。JISで定められた一般的な空気量の値は、4.5%±1.5%とされています。

コンクリートの空気には、2種類の空気が存在します。

  • エントレインドエア・・・微細で、互いに独立した気泡。AE剤という薬品によって生成する。
  • エントラップトエア・・・比較的大きく、いびつな形の気泡。自然と混入する。

どちらもコンクリート内部の気泡という点では同じですが、エントラップトエアはコンクリートに悪影響を及ぼすもの

コンクリート内部に気泡があるという事は、気泡の量だけ、内部に空洞があるという事になります。
これは、コンクリートの強度に影響を及ぼすもので、空気量が1%増えると、強度は5%程度低くなるとされています。

ではなぜ、強度を低下させるはずの空気が、コンクリートに必要なのでしょうか?

強度と耐久性の違い

一般にコンクリートの安全性を語る場合、コンクリート強度について語る事が多いと思います。

コンクリートの強度とは、短期的な荷重(地震や台風など)に耐えうる耐力を元に考えられるもので、強い力が加わった時に、破壊しないことが求められますよね。

しかし、地震には強いがすぐに老化してボロボロになるようでは社会インフラとしての役割は果たせません。あなたが買った念願のマイホームが、20年でボロボロになっては困りますよね?

耐久性とは、荷重に耐える力ではなく、長い年月の寒暖差や、酸化、日射による膨張収縮、化学成分による劣化などに抵抗する力。

人間でいえば、老化に抵抗する力、アンチエイジング力とも言えるでしょう。

コンクリートにおける空気量の役目とは

ようやく、強度を低下させる空気量がなぜコンクリートに必要なのか、の説明です。強度にとってはマイナスの空気量ですが、耐久性にとってプラスの働きを持つからです。

  • 凍結融解に対する抵抗性
  • 水密性の向上

この2つが一番大きな利点で、

凍結融解に対する抵抗性とは、コンクリート内部の水が凍ったときの膨張圧に対する抵抗力の事を言います。

水密性の向上とは、コンクリート表面からの異物(空気や水分)の侵入を阻止する力が向上するという事。

さらには、コンクリートの流動性を良くすることから単位水量を減少させる事が出来ます。その結果、空気量によって低下した強度は、水が減った事により、ほぼほぼ相殺されてしまいます。

これらは全て適切な気泡、エントレインドエアによってもたらされる利点であって、エントラップトエアには、耐久性の向上も期待できず、強度の低下を招くだけなので、誤解のないよう注意しましょう。

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