コンクリートの強度とスランプの意外な関係をまるっと解説

強度

スランプって何?

コンクリートの強度とどんな関係があるの?

こんな疑問を持ってネットで検索すると、スランプが大きいと強度が下がる!なんて記事が見つかったりしますよね?
結論から言うと、コンクリートの強度とスランプは関係ありません!

コンクリートの強度とスランプについては、色々な記事があるかと思いますが、強度とスランプの関係性について書かれた記事は少ないようです。

本記事では、両者の関係について解説していきます。

本記事に登場する用語

まずは、用語の解説から始めていきます。用語を理解する事で、記事の続きの理解度が上がります。

用語
  • 強度・・・コンクリートの強さを表す。水とセメントの比率(W/C)によって決まる値
  • スランプ・・・コンクリートの柔らかさの目安。単位水量と骨材量によって決まる値
  • 骨材・・・コンクリートの70%程度を占める材料。分かりやすく言うと、砂と砂利
  • 単位水量・・・コンクリート中に含まれる水の量。強度とスランプに影響を及ぼす

強度とスランプの関係に必要な用語はこれだけです。用語が理解できれば、お互いを整理するだけで答えが出ますよ。

コンクリートのスランプとは?

用語で書いたように、コンクリートの柔らかさの程度を示す指標となる値を言います。柔らかさとは、流動性と言っても良いでしょう。柔らかいコンクリート方が、扱いやすく流動性が良いという事です。

スランプが小さい=流動性が小さい・固い ⇔ スランプが大きい=流動性が大きい・柔らかい

それでは、スランプの大きい ⇔ 小さいは、何によって変化するのかについて、影響度合いの大きい順に解説しますが、ここで一工夫!

ここで、かき揚げを頭に浮かべてみてください。かき揚げを片隅に思い浮かべながら読むとイメージがつかめるはずです。

  • コンクリート=かき揚げ
  • セメント=天ぷら粉
  • 骨材=かき揚げの具材

と思ってイメージして下さい。

1.単位水量による影響

コンクリート(かき揚げ)とは、セメント(天ぷら粉)で骨材(具材)を糊付けしたようなもの。そのセメント(天ぷら粉)を溶かすものが単位水量です。
セメント(天ぷら粉)を溶かす水が多いほど、コンクリート(かき揚げ)は柔らかくなる。

2.骨材による影響

骨材(具材)自体は、水が多くても少なくても固さは変わりません。骨材(具材)の量を増やすと、固体が増えるのでまとまりやすい状態、つまり流動性が小さい。

セメント(天ぷら粉)に対する骨材(具材)の量が多くなるほど、コンクリート(かき揚げ)は固くなります。

3.セメント量による影響

セメント(天ぷら粉)自体の量が増えると、溶かしたセメント(天ぷら粉)の粘りが増えます。粘りっ気が増えるのでまとまりやすい状態、つまり流動性が小さい。

単位水量(溶かす水)に対してセメント(天ぷら粉)の量が多くなるほど、コンクリート(かき揚げ)は固くなります。

コンクリートの強度とスランプの関係性

ここで、最後のおさらいです。

  • コンクリートの強度は、単位水量とセメント量の比率で決まります。
  • スランプは単位水量と骨材量、セメント量によって変化します。

強度とスランプに共通するのが、単位水量とセメント量ですね。
つまり、単位水量とセメント量の増減が、強度とスランプの変化となって現れくるのですが、

A. 単位水量とセメント量の増減 ⇔ B. 強度の変化

A. 単位水量とセメント量の増減 ⇔ C. スランプの変化

というA=B、A=Cの関係を、B=Cと間違えている人が多いという事なのです。

スランプが大きいと強度が下がるのではなく、スランプの変化は単位水量の影響が大きく、単位水量が変化すると水とセメントの比率が変わるため、スランプと強度に関係があるような錯覚を持ってしまうということです。

実際は、単位水量とセメント量の比率を変えず=強度を変えずに、単位水量を増減させて、大きなスランプから小さなスランプまで、用途に合わせて製造しています。

水180kg:セメント360kg = 1:2

水160kg:セメント320kg = 1:2

上記は、水とセメントの比率は同じですが、水の量自体は20kg違います。

水とセメントの比率は同じ = 強度は同じ

水の量自体は20kg違います = スランプは変わる

比率は変えずに、量を変化させるというのがポイントです。

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