アスファルト舗装とコンクリート舗装の違い/どっちが良い?

アスファルト舗装 コンクリート舗装 コンクリート講座

舗装コンクリートとは、路面構造物をコンクリートで作る場合に用いられるコンクリートですが、一般に建造物で使われているコンクリートと材料や製造方法に大きな違いがある訳でありません。

ですが舗装コンクリートは、一般コンクリートが圧縮強度を基準にしているのに対して、曲げ強度という基準で管理される、特殊なコンクリートでもあります。

この記事では、舗装コンクリートについての規格や配合、構造、アスファルト舗装との違いなどについて説明します。

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舗装とはどんな構造物なのか

舗装とは、「平坦性・防塵性」を高めるために強化・保護された路面構造物をいい、舗装に必要な性能として

  • 荷重支持性…平坦さ
  • 走行安全性…摩擦力
  • 走行快適性…平滑さ
  • 表層の耐久性…防水性
  • 環境負荷軽減性…低騒音

などが求められます。

舗装の種類は、要求性能に応じて様々な舗装が実用化されていますが、大きく分けると

  • アスファルト舗装
  • コンクリート舗装
  • 簡易舗装

に分類できます。

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舗装は積層構造で作られている

舗装構造物の構造は層を重ねた積層構造で作られていて、一般に4つの層からできています。

舗装の厚さは表層と路盤の合計厚で、舗装にかかる交通荷重に対する路床の支持力によって決められます。

舗装とはこの4層のうち、表層と路盤の部分を指します。

  • 【路体】舗装の土台
  • 【路床】荷重を支える役割
  • 【路盤】荷重を分散する役割
  • 【表層】機能性・安全性と荷重を伝える役割

アスファルト舗装とコンクリート舗装は、構造はどちらも同じです。表層部分がアスファルトなのかコンクリートなのか、という違いになります。

簡易舗装とは

簡易舗装は、層の数を減らすことで安く簡単に施工が出来るため、戸建ての駐車場など小規模な構造物で採用されます。

アスファルトとコンクリートの違いは接着剤が違う

コンクリートは「骨材(細骨材と粗骨材)をセメント(接着剤)で固めたもの」を言いますが、アスファルトは「骨材(細骨材と粗骨材)をアスファルト(接着剤)で固めたもの」です。

  • アスファルトコンクリート…接着剤はアスファルト
  • セメントコンクリート…接着剤はセメント

アスファルトは原油から「ガソリン・軽油」などを抽出した後に残った残留物から出来ていて、アスファルトコンクリートには、5%程度しかアスファルトは使用されていません。

専門用語では、アスファルトを「アスコン・合材」と呼んでいます。

コンクリート舗装は曲げ強度で管理しなければならない

一般にコンクリートの強度について話をする時、その強度とは圧縮強度についてを話すと思いますが、舗装コンクリートでは、曲げ強度で強度を考えなければなりません。

舗装コンクリート(路面構造物)、は積層構造かつ薄く広い版状の構造です。さらにコンクリート版を支える路床・路体の支持力(支えるチカラ)は、均一ではありません。

また、日射や気温の影響でコンクリートが体積変化を起こすため、見た目では分かりませんが、伸び縮みをし、そりかえります。

そのため、車両の移動荷重が加わると、曲げ方向に応力が加わるため、設計時の応力は曲げ応力が対象として考えられています。

曲げ強度の規格値は4.5 N/mm2

JISでは、舗装コンクリートの規格値は4.5 N/mm2 (4.4 MPa に相当)と規定されています。 圧縮強度が18~60N/mm2まであるのとは違い、強度の規格値は1種類のみです。

また、曲げ強度の試験に用いる供試体は、圧縮強度試験に用いる円柱形のものとは違い、15cm×15cm ×53cmの角柱形ものを使用し、3等分点載荷法によって角柱に曲げ応力を加え、曲げ強度を求めます。

「アスファルト舗装とコンクリート舗装」の特徴と選び方

現在、コンクリート舗装は舗装面積全体の4~5%しかありません。アスファルト舗装とコンクリート舗装の違いを簡潔に説明すると、

  • アスファルト…価格が安く、施工が簡単
  • コンクリート…価格が高く、施工も大変

これが、舗装においてアスファルト舗装が多い一番の理由です。しかしながらコンクリート舗装には、アスファルト舗装よりも優れた点が多いのも事実です。

アスファルト舗装とコンクリート舗装のメリット・デメリットを比較してみましょう。

価格(イニシャルコスト・ライフサイクルコスト)

イニシャルコスト(初期費用)は、コンクリートはアスファルトよりも単価も高く、施工費用もかさみやすいため、高くなります。

しかしコンクリートは耐久性に優れるため、維持・補修の費用は少なくすむため、ライフサイクルコストでは、コンクリートが有利となります。

作りやすさ(施工性・補修性・工期)

施工性で言えば、アスファルトは規模に応じて様々な機械があり、施工後にすぐに使えるため日数も少ないことから施工性は良いでしょう。

コンクリ―トは小規模の工事には向かず、施工後の養生期間も必要なため、施工性は悪いと言えます。

また、アスファルトは耐久性が劣るため補修の間隔は短くなりますが、施工性が良いため補修のしやすも特徴となります。

一方、コンクリートは耐久性が高いため補修の回数は少なく済みますが、施工性の悪さから補修のしやすさは悪いと言えます。

使いやすさ(乗り心地・騒音)

コンクリート舗装は一定間隔で目地という切れ目があるため、走行時の乗り心地やゴトゴトという騒音が発生します。

一方、アスファルトはコンクリートより柔らかく目地もないため、振動や騒音は小さいと言えます。

しかし、長期的にみるとコンクリートは高い耐久性から安定した走行性を保ちますが、アスファルトはわだちや変形を避けられず乗り心地が低下していきます。

燃費や照明費用など

コンクリートは剛性に優れ平坦性を保つため、タイヤの転がり抵抗が小さい。つまり燃費が良い。

アスファルトは柔らかく路面の変形により転がり抵抗が大きくなるため、燃費を比較した場合コンクリートが優れています。

またコンクリートは白色系の仕上がりのため、照明による明るさ効果が強く、アスファルトよりも明るさの確保に優れています。

同じく白色系のため、夏の日射による温度上昇もアスファルトより少なく、環境に良いと言えます。


アスファルト舗装が広く使われる理由は、初期費用が安く施工が簡単であること、施工後すぐに使えるため、道路を閉鎖することがなく、場所を選ばず手軽に出来ることが挙げられます。

一方コンクリート舗装は高い耐久性がありますが、初期費用が高く施工が大掛かりであること、施工後も養生が必要なため、道路などでは計画的に施工する必要があり、手軽なアスファルト舗装が広まっているというのが現状です。

イニシャルコストの安さを優先すればアスファルト舗装が優位ですし、耐久性や維持・補修の少なさといったライフサイクルコストを考慮すればコンクリート舗装の方がお得となるでしょう。

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