コンクリートの混和材の種類について解説 混和剤との違いとは

材料

コンクリートの材料は、セメント・骨材・水・混和材料です。混和材料には数多くの種類があります。
混和材料には、「混和剤」と「混和材」の二種類がありますが、

このブログでは、「混和剤」については既に説明していますよ

この記事では、

混和材

使用量が比較的多く、コンクリートの容積計算の際に考慮するもの

とされている「混和材」について説明します。

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混和材の種類を確認しよう

はじめに混和材の種類について見てみましょう。
混和材には、以下のようなものがあります。

  • 高炉スラグ微粉末
  • フライアッシュ
  • シリカフューム
  • 膨張材
  • 防水材
  • 砕石粉(石灰石微粉末)
  • 繊維質補強材
    • 鋼繊維
    • 合成短繊維

次に各種混和材の機能と用途について説明します。

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コンクリート用混和材の特徴と用途

はじめに、混合セメントでも使われている以下の混和材から説明します。

  • 高炉スラグ微粉末
  • フライアッシュ
  • シリカフューム

これらの特徴は混合セメントの特徴とだいたい同じものと覚えて大丈夫です。

セメントの種類と特徴が知りたい方はこちらの記事で

高炉スラグ微粉末とは

製鉄所での銑鉄製造過程で排出された、スラグを微粉砕した副産物です。
高炉スラグ微粉末自体では硬化せず、セメントの水和物である水酸化カルシウムなどのアルカリ性物質や硫酸塩によって、反応・硬化します。この作用を潜在水硬性と呼びます。

高炉スラグ微粉末の目的・使い方

  • 長期強度の伸びが大きい
  • 化学抵抗性が増す
  • 水密性が増す
  • アルカリ骨材反応を抑制する
  • 水和熱が抑えられる

などが挙げられます。

高炉スラグ微粉末は、粒の大きさ(比表面積)によって4種類に分けれています。
高炉スラグ微粉末3000、4000、6000、8000

比表面積が小さいものは、水和熱の低減することが出来るため、マスコンクリートや大型のコンクリート製品に使用されます。
比表面積が大きいものは、初期の強度発現が良く、高強度・高流動コンクリートに適しています。


また、昨今の環境負荷低減の機運を受け(SDGsなど)、高炉スラグ微粉末の混入率を高めたコンクリートなどが開発されています。

フライアッシュとは

火力発電所などの排ガスに含まれる石炭灰が、フライアッシュです。

セメントの水和物と徐々に反応し硬化するポゾラン反応という作用を持ちます。また、フライアッシュは球状の微粒子であるため、コンクリート中でボールベアリングのような働きをします。それによってコンクリートの流動性を増大させます。

フライアッシュの目的・使い方

  • 流動性を増大させる
  • 長期強度の伸びが大きい
  • 化学抵抗性が増す
  • 水密性が増す
  • アルカリ骨材反応を抑制する
  • 水和熱が抑えられる
  • 乾燥収縮を減少させる

などが挙げられます。

フライアッシュは、粒の大きさ(粉末度)や強熱減量によって、4種類に分けれています。
フライアッシュⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ種

Ⅰ・Ⅱ種は、セメントの代わりとして結合材として使用されます。
Ⅱ・Ⅳ種は、細骨材の補間としてコンクリートの性状改善のために使われます。

フライアッシュの品質は、未燃炭素という燃え残った灰の含有率に左右され、未燃炭素量のバラつきがコンクリートの品質に影響を及ぼすことが問題でした。その課題を解決すべく、加熱改質フライアッシュ(CfFA)と呼ばれるフライアッシュも開発されています。

シリカフュームとは

金属シリコンなどの製造時に出る排ガスに含まれるのが、シリカフュームです。
フライアッシュと同じくポゾラン反応を有していますが、超微粒子で活性度が高いため、早い時点から強度発現を示します。

シリカフュームの目的・使い方

  • 耐久性の向上
  • 高強度化
  • 緻密性の向上

超微粒子がセメント粒子間の隙間に充填される(マイクロフィラー効果)事で、緻密になり耐久性の向上・高強度になります。
またボールベアリング作用により、極めて低い水セメント比のコンクリートでも、施工性や圧送性を確保出来ます。
低熱や中庸熱ポルトランドセメントに混合する事で超高強度コンクリートの製造を可能にしています。

荷姿として、粉体・粒状・スラリー(液体)状があり、それぞれに規定があります。
またプレミックス品として、あらかじめ各種ポルトランドセメントとシリカフュームを混合したセメントも開発されています。

膨張材とは

水和反応によって、エトリンガイトや水酸化カルシウムを生成し、コンクリートを膨張させる混和材です。
主成分によって二種類に分けられます。

  • 石灰系・・・水酸化カルシウムの生成が膨張力
  • CSA系・・・エトリンガイトの生成が膨張力

膨張材の目的・使い方

膨張材の使い方には、2つの目的があります。

収縮低減…乾燥収縮・自己収縮を減らし、ひび割れを抑制する
ケミカルプレストレス…コンクリートに圧縮応力を導入し、見かけの引張力を増やす。

膨張材は使用量の違いによって膨張材20型と30型の2種類があり、一般部材に使用する乾燥収縮低減タイプとマスコンなどの水和熱を抑える水和熱抑制タイプが実用化されています。

膨張材の単位使用量は、

 収縮低減を目的とした場合…標準使用量を20~30kg/㎥
 ケミカルプレストレスを目的とした場合…標準使用量の2倍40~60kg/㎥ 

を目安としています。
膨張材を多量に混合すると圧縮強度が低下するため、使用量の目安を超えて使用する場合には、事前に確認が必要です。

防水材とは

水槽や地下構造物など、水密性を必要とするコンクリートに使用する混和材。
成分によって、無機系・有機系に分けられる。

JISに規定ない混和材なので、使用に際してはメーカーの推奨する取扱いを確認すること。
一般に生コンで使用されるのは無機系のものが多く、ベストンなどが代表的な商品。
有機系のものは、補修や塗料としての使用が多い。

砕石粉(石灰石微粉末)とは

砕石工場において、砕石・砕砂を製造する際の微粉末が、砕石粉です。

JIS A 5041に、砕石粉の規定がありますが、この規定に適用されるのは乾式で作られたもので、
湿式で作られたものは適用範囲外となっています。

特に石灰石微粉末は、高流動コンクリートなどにおいて、増量材として使われます。

石灰石微粉末の目的・使い方

流動性・分離抵抗性の向上

水和熱の低減

ブリーディングの抑制

などが挙げられます。
また、セメント粒子の隙間を埋めるフィラーによる強度効果もあります。

繊維質補強材(短繊維)とは

厳密には混和材に含まれるか分かれるところですが、使用実績も多いため説明します。
繊維状でコンクリートの性質を補強するものを総称して、繊維質補強材と呼びます。

繊維質補強材には、以下の

  • 金属繊維
  • 無機質繊維
  • 合成繊維

があり、使用実績の多い合成繊維と鋼繊維について説明します。

繊維質補強材は、コンクリートの力学的性質を改善するので補強材と呼びます。
その主な機能は以下の

  • 引張強度
  • 曲げ・せん断強度
  • じん性の向上
  • 乾燥収縮ひび割れの低減
  • 剥落防止
  • 爆裂防止

などが挙げられます。

合成繊維の目的・用途

補強材の機能の中で、主に乾燥収縮ひび割れの低減・剥落防止・爆裂防止を目的とする場合に使用します。

剥落防止:コンクリートがひび割れて、剥がれ落ちるのを防ぐ
爆裂防止:コンクリートが火災で温度が上がった時の、爆裂を防ぐ

コンクリートは、火災時に内部の水分が蒸発すると、圧力によって内部からコンクリートがはじけ飛びます。
高強度コンクリートほど内部が緻密なため爆裂しやすいため、合成繊維を混入する方法が一般的です。

鋼繊維の目的・用途

補強材の機能の中で、主に力学的特性を改善する目的の場合に使用します。

超高強度コンクリートでは、引張強度の改善などを目的として、トンネル覆工では、曲げじん性などの向上を目的に使用されています。

まとめ

今回は、コンクリートの混和材料のうち「混和材」について説明しました。

混和材は、生コンの性状を改善する・耐久性を向上させる・セメントの欠点を補うといった所が主な使用目的です。また、混和材は副産物であることも多いため、環境負荷低減の流れから今後の需要の高まりも考えられます。

まずは、混和材の特徴を整理することから始めてみてください。

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