- コンクリートの受入れ検査って何?
- いつ?どんな事を検査すれば良いの?
- コンクリートのロットって?
コンクリートには、検査をする時期によって分けると
の二つがあります。
コンクリートを発注する前に配合計画書・試験練りで品質確認をする
配合計画書の記載内容を確認して、コンクリートの品質を検査します。
材料・物性値・配合など、コンクリートの基本的な情報が全て記載されている書類
コンクリートの製造工場は顧客に対して
する義務を持っています。
計画書だけでは確認できないもしくは試験値で確認する必要がある場合は、試験練りを行いコンクリートの品質を実測します。
少量のコンクリートサンプルを製造し、コンクリートの試験を行なうこと
コンクリートの試験には長期間の測定をともなう場合もあるため、試験練りが必要かあらかじめを確認しておくべきでしょう。
試験練りを目的は、一般的なコンクリートの品質以外に
の値を確認するためであることが多いです。
構造計算をする上で重要な物性値であり、実測値が理論式から求められる値の80%以上が必要
特に計画供用期間が長期間の場合に特記されている事が多く、実測もしくは早期判定式により確認
コンクリートは使用する材料や配合によって品質が大きく変動するため、コンクリートのポテンシャルの性能を確認する必要があります。
製造されたコンクリートの品質は実測値によって確認
コンクリートの品質が確認できたら、コンクリートを発注し現場に届けてもらいます。
実際に製造されたコンクリートを現場で受け入れる時の検査を「受入れ検査」と言い
を行い、発注した通りのコンクリートが届いているかを確認しましょう。
納入書のチェックポイント
コンクリートの納入書を見ながらを以下の項目を確認します。
コンクリートにはたくさんの種類があるため、はじめに発注ミスがないかを確認しましょう。
同じ呼び方でも、指定事項や配合によっては単位量が変更されることがあるため、配合計画書の単位量と比較して間違いがないことをチェックします。
生コンは経過時間によって品質が変動するため、90分以内に運搬するルールとなっています。
生コンの試験のポイント
生コンの現場試験ではワーカビリティーの確認を行い、一般的に以下の項目を測定します。
コンクリートの品質は変動幅がそれなりに大きく、計画書通りの材料・配合で製造されていても一定の品質であるとは限りません。
現場試験では、
コンクリートの受入れ検査というのは、「工場の製造レベル・管理レベルの確認」=「製造管理の品質」を確認しているともいえるでしょう。
コンクリートの品質はロット判定で管理します
コンクリートの受入れ検査はロットを構成して合否判定をします。
計量規準型抜取検査を簡単に説明すると、
1ダース(20本)の箱の中から1本鉛筆を無作為に取り出します。その1本の試験結果が合格なら、残りの19本は試験をせずに合格とするという検査です
この検査方法を一般的にロット判定といい、ある一定の確率以下の不合格品は許容されるという判定方法です。
コンクリートの製品保証におけるロットの大きさは450㎥
150㎥に1度試験を行い、3回の平均値が1ロットの結果
構造体のロットの大きさは150㎥
150㎥に3回の試験を行い、3回の平均値が1ロットの結果
どうして同じコンクリートなのに判定が違うのでしょうか???
これには、コンクリートという製品の特徴が関係していて、
コンクリートは硬化する条件によって強度が変動する製品だからです。
- 不良品を判定するため、製品の強度を確認するコンクリートは一定条件で硬化
- 構造体のコンクリートは、季節や地域によって環境が変わるためその時々の条件で硬化
硬化させる条件が異なるため
- コンクリートの製品強度
- 構造体コンクリートの強度
この2つの強度には違いが出てきます。
そのため受入検査では、
という2種類のロット管理が必要となります。
この記事では、コンクリートの受入検査について説明しました。
ロット判定については、この説明だけでは理解するのが難しいかとも思いますが
コンクリートの特性や強度補正値の考え方を知るとスムーズに頭に入ると思います。
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